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ウルトラシリーズ@昭和・怪獣図解入門

2008 - 03/15 [Sat] - 17:29




昭和47年(1972年)頃にちょうど子どもをやっていた男の子なら、
自分が持っていなかったとしても、
まわりの誰かがかならず持っていたという名著の完全復刻版。
円谷プロがうみだした怪獣(ウルトラシリーズの怪獣)たちに、
文字通り命をふきこんだ渾身の一冊。
いまはあまりない、
怪獣の内部図解という発想が逆に新鮮かもしれません。

当時の少年誌に「図解グラビア」を展開して、
見えるカタチでの未来科学を子どもたちに指し示し、
元祖怪獣オタクとしても知られた大伴昌司が、残した偉大な仕事。
大伴昌司発案、山屋魔秀美のイラストがみせる、
怪獣や宇宙人の詳細な体内構造は、
荒唐無稽のようでいて圧倒的なリアリティーをもっています。

この本を著した翌年の昭和48年(1973年)、
大伴昌司は燃えつきたかのごとく36歳で急逝。
文字通り、命をすり減らすほどの仕事だったからこそ、
多くの子どもたちの心をとらえて離さなかったのでしょう。
この本のおかげで、
私はいまだに怪獣ツインテールが食べたくてしょうがない。
美味しいと書かれた怪獣は、前代未聞でしたから。

空想科学読本の柳田理科雄センセイも自著で引用していることが多く、
その後の多くのクリエイターに影響をあたえた側面もあり、
たんに子ども向けの本だとあなどると、もったいないと思います。
当時持っていた人だけじゃなく、
あらたな世代の作り手たちに一読して欲しい本。
大人になる過程でオリジナルをロストしていた私も、
これは買いましたともさ。

余談ですが、この本の前後にはこうした解説図鑑が多く出版され、
DVDやビデオのない時代の子どもは、
作品世界をそこで補完したものでした。
その中でも仮面ライダー、変身忍者嵐、
超人バロム1が1冊になった図鑑にあった敵アジトの断面図にハマり、
1日中、悪の秘密結社の地下アジト断面図を描いていた時期がありました。

自分で褒めるのもなんですが、
動力源をマグマから発電していたり、空気穴をとっていたりして、
子どもにしてはリアルなものだったと思います。
また、正義の味方につぶされないように、
出入り口をいくつかもうけたりとか、
首領専用脱出口を作っておくあたりに、性格が伺えますよねぇ。

でも、さすがに子どもの発想は底が知れているのです。
悲しいかな基地は、ヘンピな田舎の山の中…
大人のいま考えると、
そんなところに出入りしていたら目立って目立って、
アヤシくてアヤシくてしょうがない。
やはりいまだったら、アジトは都会に作ります。新大久保とか。
…作ってどうしようっていうんだろう(笑)。



怪獣図解入門・平成新装刊(ウルトラシリーズ@昭和)
円谷プロダクション/監修
大伴昌司/構成・解説
山屋魔秀美/絵
小学館
1,155円(税込)
※当時の完全復刻なので、
 一部の設定は円谷プロの公式設定とは異なります。

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