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プリン・ア・ラ・モード @ 上野風月堂(上野)

いま風月堂といえば、
神戸風月堂のほうがさきに連想されるようですが、
上野風月堂のほうが本家筋。
江戸時代の松平定信のころに御用菓子になった老舗で、
今日では9代目になるそうです。
神戸のほうがのれん分けにあたることになります。
そんな上野風月堂本店二階のパーラーは、
今日もにぎわっています。
理由はいろいろとあるのですが、
それは後述するとして、
今回は古典的なよそゆき洋菓子プリン・ア・ラ・モード。
個人的な考えではありますが、
プリン単体をたんに飾りつけたものが、
プリン・ア・ラ・モードではないと思っています。
そこにはバランスの妙があってしかるべき。
美味しいプリンがすべて、
ア・ラ・モードに向いているわけではないのです。
このプリン・ア・ラ・モードのプリンは、
いささか淡白な味わい。
滑らかな舌触りと潔い口溶け、そして控えめな甘さ。
もしかしたら、単体のプリンとしては上品すぎて、
もの足りないかもしれませんが、
プリン・ア・ラ・モードになると話は別。
オレンジソースが少しかかった生クリームと、
控えめの味のバニラアイス。
そして、季節の果物たち。
大概はどれかの味が、
甘みの強いものの犠牲になるのですが、
ここのプリン・ア・ラ・モードは、
見事に共演が成り立っています。
そのうえで、全体としての満足感もしっかりとあり、
老舗の思わぬ底のしれなさを感じた気がします。
そんなプリン・ア・ラ・モードは納得の945円(税抜)。
さて、上野風月堂の二階パーラーが賑わう理由は、
いくつかあるのですが、
まずは広くお勧めできる利点に店の広さがあげられます。
この界隈、上野から湯島には、
老舗菓子店、甘味処が多いのですが、
こじんまりしたお店ばかりなので、どこも混雑しがち。
そんなとき洋食も食べられ、
ゆったりしたここは便利なお店なのです。
問題は、どの路線の駅からもやや離れていることと、
サービスの質でしょう。
立地はいたしかたないところですが、
給仕の流れには言いたいところがあります。
サービスのあり方が決して悪いわけではないのですが、
東京の下町の老舗にありがちな感じで、
勤続30〜40年といったような方の、
愛想もなにもない、
自分なりのやり方優先の仕事ぶりがふつうになっているのは、
先行きを予測すると一考の余地はあると思います。
それでも、さりげなく全体のレベルは高いですし、
客席も広めになっているので、
くつろぎたいならお勧め度は高いです。
ただし、いくつか、
「ハズレ」かもしれない謎のメニューはありますけど(笑)。
プリン・ア・ラ・モードに関しては、
大人の味の控えめなデザートとしてお勧めできます。
(やたら甘いものが食べたいときにはダメですよ!)
※風月堂の風の字は本来、中の部分が百という字なのですが、
文字化けするケースがありますので、
本文中では平易な風の字にいたしました。
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